〈解説〉『鉄男』から20年。“鉄男アメリカ”としてハリウッドで企画開発され、クエンティン・タランティーノも製作に名乗りを上げた“幻のプロジェクト”。『鉄男Ⅱ BODY HAMMER』同様、過去2作の物語上の続編でもなければリメイクでもない。大都市・東京を舞台に、男の体が鋼鉄と化すモチーフを継承しながらも、主役にアメリカ人俳優を据え、全世界公開を目指した全篇英語の作品として製作されている。
〈解説〉都市と肉体をテーマに撮り続けてきた塚本が、肉体そのものに迫った『六月の蛇』をへて、肉体の内部という新境地を開拓した作品。塚本はこの作品のために多量の参考文献や図版を読み、長期にわたる解剖学者や医学生への取材、そして大学病院の実際の解剖実習に立会見学するなど万端の準備で臨んだという。この「解剖」はその後『鉄男 THE BULLET MAN』においても重要なエッセンスとして用いられている。エンディングテーマ曲をCoccoが担当。